売れているセールスメッセージの中には多かれ少なかれ、心理トリガーが含まれています。
心理トリガーとは、人間の心を動かす引き金です。
自分が何かを「欲しい」と思ったら、それは心理トリガーが引かれて心が突き動かされて、「欲しい」という感情になります。
心理トリガーをいつでも引くことができれば、商品をいつでも好きなだけ売れるようになります。
心理トリガーを理解しておくのは、コピーライターとして重要です。
というわけで、今回はコピーライティングで使える11の心理トリガーを紹介します。
目次
1 心理トリガー 限定性と希少性
「限定性のない広告は広告ではない」と言われるほど、セールスコピーにおいて限定性は絶対に外してはいけないポイントです。
では、なぜ限定性が必要なのか?
それは、人は得をしたいと思うよりも、損をしたくないという行動心理なのです。
たとえば、3日以内の申し込みで50%offです。
4日目以降は通常の価格になります。とあったら、人は、4日目以降に買うのは損だと考えます。
また、いつでも手に入るものは「また今度にしよう」と思われてしまいます。
そして二度と戻ってはこないのです。
広告コピーを読んだ見込み客が、今すぐに決断しなければと思えるように、期間・数・条件などの限定性を用意しましょう。
人は希少性に価値を感じる
人はいつでも手に入るものや誰でも手に入れられるものに価値を感じません。
1円玉に1円以上の価値が付くことはご存知ですか?
年度によって発行部数が少ないので価値が上がるのです。
また、さらに未使用だとかなり数が少ないので価値があがります。
いつでも受けられるサービス、いつでも手に入る商品だと、どうしても価値を感じにくくなります。
希少性を出して手に入りにくくすることで、価格設定も上げられますし、人の衝動を駆り立てることもできます。
なのであなたの商品やサービスは手に入りにくくすると価値は上がるでしょう。
ただし、あなたの商品を買う需要が上回らないとなりません。
2 心理トリガー 恐怖
なぜ恐怖が効果的な心理トリガーなのでしょうか。
これは「ストレス」をもたらすからです。
恐怖は「ストレス」をもたらすのです。
恐怖によって抱えたストレスをなんとかしたいと人は思います。
そして安心できる状態になりたいのです。
そのため、恐怖は人を動かす強いトリガーになります。
今どれほど深刻な問題に直面しているのか?
もしくは、今のままでいるとどのような問題が降りかかるのか?
商品・サービスを知らずにいると、どれほど悲惨なことになるのか?
見込み客がまだ気づいていない問題点を伝えてあげましょう。
恐怖を植えつけるのではなくて、利用する
人を脅して買わせるなんてよくできるな!と思うかもしれません。
使い方次第ではそうなってしまうかもしれませんが、そういうことではありません。
仮に恐怖だけ煽ったら一時的な売上は上がるかもしれませんが、クレームが増えたり顧客満足度が下がったり、最悪のケースでは訴えられるかもしれません。
生命保険や、がん保険などの予防商品でも、そのことについて話されると、恐ろしい状況になってしまうのは誰でも目に浮かぶと思います。
広告主は、自分を守ってくれるための手段を提案してくれているのだから、何も問題ないと思うどころか、歓迎するのではないかなと思います。
恐怖を利用して商品やサービスを効果的に売ることができるなら、その商品やサービスが恐怖を解決できる可能性があるはずです。
恐怖を解決できないなら、詐欺、誇大広告、嘘、となってしまうわけです。
つまりは、恐怖を喚起すること自体は何も問題はないのです。
恐怖を与える時の注意点
恐怖の心理トリガーを使うときの成否は、以下の4つの条件をクリアしないといけません。
① 人が徹底的に恐怖おびえているとき
② 恐怖を与えて、克服するには具体的にどうすればいいかオススメの行動案を提示できるとき
③ オススメの行動案が恐怖を改善できるのに効果的だと認められたとき
④ メッセージの受け手がオススメの行動案をとれると信じたとき
さらに、あまりにも恐怖を与えると誰も行動しなくなる可能性があります。
恐怖は人を麻痺させるのです。
見込み客に行動させることができるのは、状況を変えられるか自分を信じる時だけなのです。
なので、広告には確実に達成できる具体的な信用できる提案をいれないといけません。
3 心理トリガー 理由
理由がどれほど強力なものなのかを表す有名な実験結果がありますので、引用します。
ランガーは図書館のコピー機の前にいる人に、「すみません…… 5 枚だけなんですけど、急いでいるので先にコピーとらせてくれませんか?」という小さな頼み事をすることによって、このさして驚くべきことでもない事実をまず確かめました。
この「要請+理由」の効果は完璧に近いものでした。94% もの人が先にコピーを取らせてくれたのです。理由を述べずに「すみません…… 5 枚だけなんですけど、先にコピーとらせてくれませんか」という言い方で頼まれる条件の成功率と比べてみれば明らかです。この状況のもとでは、60% の人しか承諾しませんでした。
(中略)
「すみません…… 5 枚だけなんですけど、コピーをとらなければならないので、先にコピーをとらせてくれませんか」と言って頼んだのです。その結果、この条件でもほとんどすべての人(93%)が同意してくれました。
有名な実験結果ではありますが、初めて見た方は、「ん?どういうこと」と思われたかもしれません。
つまり、「コピーを取らなければならない」というとんでもない理由をつけるだけで、先に取らしてくれるのです。
納得できるかどうかよりも、理由があることの方が強力なのです。
セールスには理由をつける
割引をするなら理由をつけます。
なぜ割引をしたのですか?
特典を用意するなら理由をつける。
なぜ特典がつくのですか?
なぜそのビジネスをしているのか?
全てに理由を用意しましょう。
そうすれば、読み手は疑問を持たずに話を受け入れてくれます。
商品に対して疑問を持ったら確実に購入にはいたりません。
読み手の疑問をなくすことが心理トリガーになります。
理由のコピーに必要な3つのポイント
Why me なぜ私が買うのか
その商品は私に必要なのだろうか。
必要ならなぜ、必要なのだろうか。
という理由を説明します。
Why you なぜあなたから買うのか
なぜ数多くある同じような商品のうち、あなたから買わないといけないのか、あなたから買うメリットはあるのか。
他の商品とはどう違うのかを説明しましょう。
Why now なぜ今なのか
消費者は今、買わないと購入を「後回し」にして忘れます。
今買わないといけない理由を必ずつけましょう。
限定性や希少性が理由になることは多いです。
4 心理トリガー 好奇心
広告の巨匠であるジョン・ケープルズは、セールスレターの効果的なヘッドライン3パターンの1つとして好奇心を上げています。
広告は初めに注目を呼び、読んでもらわないと何も始まりません。
好奇心は、見出しでも、続きを読んでもらうためにも、効果的な心理トリガーです。
今までに見たことも聞いたこともないこと。
常識とは違うこと。
反社会的なこと。
これから何か面白そうなストーリーが始まりそう、、
続きが気なる……と思って読み進め、最後まで読まないと気が済まないと思わせることが出来るのが好奇心です。
知らないものへの興味や関心
たとえば―普段僕たちが知りえない芸能人の私生活などが知ることができる週刊誌などは、一般的に興味や関心は高くなります。
専門的な知識
多くの人が間違って理解していること
業界の裏話
などの知らないものへの好奇心は高まります。
読み手を惹きつけ、好奇心を掻き立てる心理トリガー
好奇心このという心理トリガーの先には、秘密が隠されています。
秘密は強力な心理トリガーです。
たとえば―
月収100万突破!
テレビを見ているだけで1週間で-3kg!
など知らない業界については、何か特別な秘密があると思ってしまうことはないですか?
何か自分の知らない秘密を知っているからこそ、そのような結果が出ているはずだと思うことはないでしょうか。
何か秘密があるんだと思わせることで、読み手をコピーに引き込み、お金を払うべき価値を感じてもらうことができます。
その秘密を知りたいから、続きが気になるのです。
そして行動まで起こさせる強力な心理トリガーです。
5 心理トリガー 社会的証明
人は、自分の頭で判断することを嫌います。
そうするとどうなるかというと、他人の行動を基準として物事を判断するのです。
たとえば、ラーメン屋に行列が出来ていたら、このラーメン屋は美味しいからこんな行列が出来ているのだろうと思います。
このように他の人につられて行動してしまう人の特性を社会的証明といいます。
特に日本人は、組織立っていて秩序的で、従順です。
信じやすい、信用しやすい傾向にあると思います。
悪く言えば流されやすいタイプなので、この心理トリガーはよく効くと思います。
「他の多くの人が行っているため、自分が行っている事も正しいはず」と無意識のうちに判断してしまうので、そこを心理トリガーが引けるポイントなのです。
具体的な活用方法としては、お客様の声(テスティモニアル)を掲載したり、顧客満足度No.1など示すなどの方法があります。
プロテイン部門シェアNo.1
累計販売150万部突破!
10年連続TOP10入り!
1番のセールス力は、お客様の声(テスティモニュアル)
これは過言ではありません。
どんなにあなたが「この商品は素晴らしいのです。買ってください。」と主張したところで誰も信じてくれません。
ところが第三者であるお客様が「この商品は素晴らしい。使った方がいい。」といえば、主張ではなく、証拠となります。
お客様の声のお客様は、利害関係がないので、読み手は信じるのです。
Amazoなどネットで買い物をするときは、必ずレビューを確認しませんか?
星が4.8点など高評価であれば、これはいい商品なんだと思いますよね。
逆にレビューが悪いのは論外として、レビュー自体がないと不安になりませんか?
社会的証明は有効な心理トリガーです。
6 心理トリガー 共感・同情・好意
有効なコミュニケーションスキルで、ラポールと呼ばれるものがあります。
ラポールとは、フランス語で「橋をかける」という意味で、相手と自分との間に心の橋が架かっている状態です。
心が通じ合い、互いに信頼し、相手を受け入れている状態を意味するのです。
ラポールを築くことができれば、セールスで主張していくことが受け入れやすくなっていきます。
とはいっても広告はキャッチボールにはならないので、相手の悩み、不安、思いを代弁することによって共感・同情の心理トリガーを引くことができます。
ラポールを築く基本は、相手の成功や解決を願うことです。
そのためには、相手を観察し、自分との共通点を見つけて、相手のことは否定せず、受け入れることが重要です。
思いやりをもって、自分の思いを相手に示すことが重要です。
たとえば
あなたはつらい腰の痛みを我慢していませんか?
子育てって気持ちは頑張りたいのに、実際は体が辛いですよね。
この仕事やる意味あるのかなって思ったことないですか?僕も実は…
商品はどんな人から買いたいか
商品は誰から買うかが重要なことがあります。もちろん好きな人から買いたいものです。
商品は素晴らしいんだけど、この人から買いたくはないという経験はないですか?
人は自分のことを理解してくれる人が好きです。
この心理トリガーは購入するか否かが大きく関係してきます。
消費者が「この人からなら買ってもいい」と思ってくれたら、確実に購入してくれるでしょう。
7 心理トリガー コントラスト・対比
人は基準がなければ何も認識できません。
比べることによって違いを認識して価値を判断します。
リンゴが1個3000円だったら高いと思います。
それは一般的なリンゴと比べるから高いという判断になります。
でも比較してあげることによって、これだけ丁寧に作られていたら、「これだったら安い!」という判断になったりするのです。
商品を買うときは得をしたいし、損もしたくないので、比較には興味を持ちます。
商品購入にいたる時の心理トリガーです。
効果的に使うコントラスト
高価な商品Aを見たあとに、それより安価な商品Bを見ると、普段手が出ない商品Bでも安く感じることがあります。
web上で資料請求のボタンを一つ用意するより、資料請求と問い合わせのボタンを用意した方が、資料請求のクリック率が高くなる結果も出ていたりします。
要は、問い合わせは面倒だけど、資料請求の方が簡単にできると思うのです。このように効果的にコントラスト効果をいれると、商品購入までいたる可能性が上がるでしょう。
8 心理トリガー アイデンティティ
自分のアイデンティティを守るため、人はあらゆる手段をとります。自分の意見や行動で、自己正当化しようとします。
たとえば、いい父親でいたい、いい母親でいたいという欲求は非常に強い欲求です。
車を販売するとき、「燃費がよくて家計に優しいですよ」とセールスするよりも、「お子さんに喜ばれますよ」というアイデンティティに訴えかけたメッセージの方が揺れ動きます。
描いている人物像になるために、物を買う。
ということです。
アイデンティティを満たすために商品を買うので、心理的な引き金があるのです。
これを手にしたら、、周りの人たちに「成功してるね」と言われるでしょう。
モテる男は皆持っています。持っていないのはモテない人です。
必要性のないものまで買ってしまう可能性のある恐ろしい心理です。
昔から、自分の見得の為なら多少高いものでも買ってもいいと言われてたりしますよね。
9 心理トリガー 返報性の原理
何かを与えられると、そのお返しをしなくてはならないという気になる原理です。
これは無料サンプル提供や、プレゼントなど、色々なビジネスで使われており、十分な効果も発揮するのです。
セールス後、訴求するものが無料サンプルや、プレゼントだと非常に高い効果が得られるでしょう。
この返報性の原理で、単なる見込み客がリピート客になることも、長期的に優良顧客となることもあります。
10 心理トリガー 禁止
やろうと思っていること、今現在やっていることを禁止されると、「なぜ?」と疑問を持ちます。あえて禁止にすることによって興味を持たせるということです。
SEO対策はしてはいけない。
Facebookはやるな!
ただし、納得できる理由をつけないと逆効果です。
代替策を用意することが、必須です。
11 心理トリガー 権威性
いくら価値を示して欲求を刺激しようとしても、「本当だろうか?」「信用できるのだろうか?」と疑うのが人の心理です。
そこで有効なのが「権威性」の提示です。
権威性を示すことで、安心や納得につながり、行動への最後の一押しとなってくれることもあります。
権威付けするには、著名人の声を使う方法や社会的地位の高い人の声を使う方法があります。
また、商品やあなた自身、もしくはあなたの会社に直接的な声がもらえないなら、本などの引用を使うことをお勧めします。
著名人さんがこういうことを言っています。
というだけで直接的じゃなくても権威付けしてくれるのです。
心理トリガー まとめ
セールスメッセージをパワフルにする心理トリガーをご紹介しました。
今回紹介した以外にも心理トリガーはたくさんあります。
セールスでの心理トリガーは30個近くあるそうです。
しかし、今回は非常に有効で、効果的なものを厳選しているので、これらを使いこなすだけでもセールスはパワフルになると思います。
心理トリガーを使うなら、相手の感情を理解し、提案する。
そして話の続きを聞いてもらい、購入にしてもらうということを忘れてはいけません。
そのためには、長い時間が必要となります。
しかし、「マーケティングの半分は人間心理で出来ている」と言われています。
どんなに時代が変わっても、根本的な人間心理は変わりません。
マスターすれば、ビジネスで困ることはなくなるでしょう。
是非マスターしてコピーライティングに役立ててください。
「これからセールスライターになりたい」という人へ
- セールスライティングWeb講座
- ブログを作れる会員サイトの招待
セールスライティングを学んで「集客する仕組み(ブログ)」が作れます。
セールスライター必須ツールプレゼント中!
- 『保存版』リサーチシート
- 『保存版』セールスレターチェックシート